フラットカレンダーで「スケジュール感」改善

tanigon2008-02-28

仮にあるシステムを3ヶ月で開発する、というプロジェクトがあるとする。

3ヶ月といえば

  1. ざっと60営業日だ
  2. 三ヶ月は1ヶ月×3だ
  3. 三ヶ月は三ヶ月だ
  4. 480時間だ
  5. (タイムボックスが1w=5営業日だとして) 12イテレーション

上の時間はいずれも置き換えただけなのに、(少なくとも私は)ずいぶんと感覚が違うことにびっくりしたのだった。

3ヵ月、というと結構長く感じる。60営業日、というとなんだか微妙な気持ちにはなるが、まだずいぶんと日があるように感じる。
しかし12イテレーション(未満)と聞くと、なんだか急に「そんなのすぐだよ」と思ってしまう。
時間は単位が変わると感覚的にずいぶんと異なる、ということなのだろう。

そこで、もっと劇薬はないのかと思って探していたら、写真のようなフラットなカレンダーを見つけた。
(写真中央から左がそれ。右には普通の毎月ごとのカレンダーホワイトボードもある。この併用もなかなか良い)

問題の商品はこれ

ポイントは

  • 1年が1枚
  • ○月、というのはオマケ程度にしか書かれていない(色分けすらされていない)
  • 31のとなりはもちろんいきなり1である (31が水曜日で1が木曜日のときに見るからに同じ週)

あたりか。

コイツの威力はスゴい。"○月"とか"○ヶ月"という時間の感覚が希薄になるかわりに、年が「日」の連続という当たり前の事実を再発見する。1日とか1イテレーションでどの程度のことができるかは体が覚えているので、2ヶ月先とかでも「そんなに日がない=できることは限られている」という当たり前の事実に気がつく。そのため、プロジェクトの時間感覚を正しく保つための格好の味方となる。毎日が過ぎるごとにバツをいれていけば締め切りが「フラットに」近づいてくるので学生症候群の心配もない。

正直、スケジュール中盤あたりからのプレッシャーは絶大(なんだか50:50が 51:49、52:48... となる感覚)。

イテレーションのバーンダウンが右に進むと体で時間感覚をひしひしと感じるのと同じことで、より中期の「リアルさ」を体感できるというわけ。
この手法はマジで効くので全開発リーダー、全開発者にオススメだ。もちろん、特にアジャイル開発プロセスやソフトウェア開発に限定した話ではない。