どうして「大人の」「ピアノ」というとクラシックもしくは古典に流れがちなのか
http://d.hatena.ne.jp/yaneurao/20070926
この手のエントリもしくは記事で「大人のピアノ」もしくは単純に「ピアノを弾けるようになる」というと、なにかというとクラシックから入るものが多い。というかなんだかデファクトスタンダードのようだ。事実上 ピアノ=クラシックピアノまたはその周辺技法 となっている気さえする。
かくいう私は大人から"ピアノを練習する"なら所謂ジャズピアノをやったらどうか、と思う。以下のような利点がある
- 楽譜が"小さい". リードシートで演奏するなら1曲1ページで充分だ
- 楽譜に込められたなにかを忠実に再現する必要がない(極論). ということは、デュナーミクなどは自分で決めて表現すればよい.
- 少しずつ前進する喜びに替えて、少しずつ自分を表現できるという喜びが生まれる
- 負けず嫌いの人にはオススメ?(笑) 演奏技術、だけでなくて 「オレセンス」を押し通すことも出来る
- なんかクラシックよりカッコいい(偏見)
やねうらお氏は「大人は難解な理論書を読破できる」という前提を置いている(程度はあれ私も賛成する)ので、そういう意味では「言語(jazz language)」にたとえられるジャズピアノは大人にとっては決して難解ではないだろうと思う。
理論だけではアレなので技術面、ということでメカニック面の修練も必要だ、という人が多いのだけどこれにはいくつか陥りがちなワナもあると思われるので指摘しておきたい (やねうらお氏がそう言っているわけではなくて 「よく見かける」という程度)
- 小指や薬指の完全独立は後天的に練習しても無駄だ。これで手が麻痺してピアノが満足に弾けなくなった天才までいる。
- 練習は意識して練習しないと意味がない。楽しくないと練習の意味が薄れる。ということは、ハノンをなぞるだけ、ってのはオススメできない。
- 古典奏法ではなく、出来る限り脱力タッチ系の人たちの理論をベースに指の練習をしたほうがよい。
- 特に体が成長過程とはいえない大人にとっては、筋肉を動かす技術でカバーできるこれら技法のほうがなじみやすいかもしれない
- 特にオススメなのは ジョルジ・シャンドール著
シャンドール ピアノ教本―身体・音・表現 だと思う。個人的には必読だと思う。
- 作者: ジョルジシャンドール,岡田暁生,大久保賢,小石かつら,佐野仁美,大地宏子,筒井はる香
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2005/02/01
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